夜風に吹かれて

自転車で走る夜風。風が吹き抜ける。露出した肌に冷たくさわる。前が見えずどこに進めばいいのかも、そもそも進むべきなのかさえ、何もわからない。一寸先は闇かもしれない。不安で胸が張り裂けそうだ。でもそれでもただ進む。止まってしまえば、不安に追い付かれてしまう気がして。不安を、悲しさを、嫉妬を、出来る限りそこに置いていけるように。だから強く、もっと強くペダルを踏む。そうする以外に、生きる術を知らないから。